レアンドロ・エルリッヒ展に行ってきた:私が見ているのは「過去」なのか「未来」なのか。
森美術館で開催されている「レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル」に行ってきました。
レアンドロ・エルリッヒ氏はアルゼンチン出身の現代アーティスト。
金沢21世紀美術館の「スイミング・プール」で有名な作家さんです。
私が撮った金沢21世紀美術館の「スイミング・プール」の写真・・・。
写っていない下の方では、みんながキャッキャ写真を撮りあってます。
1人で行くと寂しい・・・。
水の中から見上げる風景は、プールの中にいるのと一緒。
でも自分の身体は、水の中にいる感覚とは全然違う。
プールサイドからプールの中を見下ろすと、人が洋服を着て歩いている。
確かに水の中を見ているのに、見えるものが全然違う。
なんという不思議おもしろ体験。
そんな「スイミング・プール」のような不思議体験が東京でもできる!!
これは是非子どもを連れて行きたい!(っていうか自分が行きたい!)
と思って、次男坊を連れて森美術館に行ってまいりました。
●水に浮かんで・・・・・・ない。
水面に映る部分も作品として作られています。ゆらゆら動いていますが、動きはすべてコンピュータ制御されているそう。
●試着室の迷路
たまに本当に鏡になっている部屋があるので、激突注意。
●床屋
息子よ・・・なぜ君は鏡に映らないのだ。もしかして・・・ドラキュラ?
●重力にさからう人々。
みんな大喜び。楽しすぎ。
さて、今回のこの展示は「見ることのリアル」というサブタイトルがつけられています。
見ているようで、実はちゃんと見ていない。
視覚でとらえたものは脳がこれまでに蓄積した「知識」や「思い込み」で勝手に補完したり、ゆがめたりしている。
そんな感覚を体で味わうことができる作品ばかりでした。
「見る」という感覚を揺さぶられ、頭がぐら〜んとしました。
今まで味わったことがない感覚。
これは是非体験してほしいです。
最後に、今回の展示で一番好きだった作品がこれ。
●教室
写真の撮り方が非常に下手くそで、伝わりづらいのですが、
手前に椅子と机があって、そこに着席すると鏡になってるこの教室に亡霊のように姿が映し出されます。
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舞台は廃校となり廃墟化した学校の教室。
廃墟化した教室に亡霊のように映る人々の姿。
人々はその亡霊を見ながら、ありし日の、活気あふれる教室の様子を想像する。
でも、あなたが見ているのは本当に過去なのだろうか?
日本が抱える少子高齢化、地方の過疎化……。
あなたが今向き合って見ているのは、日本の未来の姿なのだ。
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ほとんどの作品が写真撮影OK。
インスタ映えする作品ばかりなので、後半は混みそう。
早めの鑑賞をおすすめします。
ちなみに、森美術館には無料ロッカーがあります。
上着と荷物はロッカーにあずけ、身軽に楽しみましょう。